ベーシックゾーン
圧縮熱ポンプ
basicg-08
ポンプを使った体験で、空気を圧縮すると熱が発生する様子などについて学ぶ。
解説Explanation
熱を持っている(温度が高い)とは、小さな粒(原子や分子)がたくさん動いていることを意味します。たとえば空気などの気体では、温度が高いほど、分子がより激しく飛び回っています。熱が伝わるとは、物から物へ、この動きが伝わることを意味します。
展示ではポンプを押すことで、空気の入った部分をぎゅっと狭く(圧縮)しました。急に圧縮されたため、熱が外へ逃げる時間がなく、空気は加えられたエネルギーの分だけ、分子の動きが激しくなります。その結果、温度計の温度も上がります。

深堀りDeep dive
熱が入ったり逃げたりしないようにしながら、空気を押し縮めることを「断熱圧縮」と言います。押し縮めるときに加えられたエネルギーを熱として受け取り、温度が上がります。逆に、空気を膨らませることを「断熱膨張」と言います。空気が広がるときに周りを押しのけるため、その分のエネルギーを熱として失い、温度が下がります。
断熱圧縮と断熱膨張はエアコンにも利用されています。エアコンは冷房のとき、装置の中をまわる「冷媒」と呼ばれる物質で熱を室内から室外へ移動しています。エアコンの送風口で室内の熱を吸収した冷媒(気体)をぎゅっと断熱圧縮することで温度を上げ、その熱を室外機で外に放出しています。熱を出した冷媒(液体)を断熱膨張させて温度を下げ、エアコンの送風口でまた熱を吸収するという流れです。
断熱膨張は雲のでき方にも深くかかわっています。地面で暖められた空気のかたまり(空気塊が空に昇っていくと、気圧が下がるので空気のかたまりは膨張します。この膨張は外から熱を加えたり外に熱を逃がしたりしていないので、断熱膨張と考えることができます。断熱膨張では温度が下がるので、空気のかたまりは冷えて、含まれていた水蒸気がちりを核として水の粒(雲粒)になります。これが雲ができる仕組みです。
キーワード
- # 断熱圧縮
- # 熱
- # 熱力学
参考・引用
- 第5章 熱と熱力学|全学教育 ゼロからはじめる「科学力」養成講座1(2009)|北海道大学オープンコースウェア(閲覧:2025-02-06)
- https://ocw.hokudai.ac.jp/wp-content/uploads/2016/01/ScienceLiteracy1-2011-Text-05.pdf
- ヒートポンプWEB講座
- https://www.hptcj.or.jp/Portals/0/data0/hp/index.html
- 16 雲のでき方(断熱圧縮・断熱膨張)|高等学校「地学基礎」におけるサポート資料|岩手県立総合教育センター理科教育担当(閲覧:2025-02-06)
- https://www1.iwate-ed.jp/07tantou/kagaku/h26_chigakukiso/05_taikitokaiyo/016kumo.pdf